飲酒運転は絶対にしてはいけません。
千葉県で2021年6月に飲酒運転のトラックにより小学生5名が死傷した凄惨な事件は記憶に新しいと思います。
その他にも飲酒運転による人身事故、物損事故が後を絶ちません。。
この趨勢を受けて、2022年4月より道交法が改正され、
「白ナンバーの車を5台以上あるいは定員11人以上の車を1台以上保有する事業所」に対して、ドライバーの運転前後のアルコールチェックが義務付けられました。
その通りです。
2022年4月現在、アルコールチェッカー・アルコール検知器はネット上でもかなり品薄になっています。。
そう思っていませんか?
ですが、市販の比較的手に入りやすい安価なアルコールチェッカーには「使用期限」があることをご存知でしょうか。
今回、使用期限切れのアルコールチェッカーを使ったらどうなるか、新品のアルコールチェッカーと比較した結果をお伝えします!
結論;購入から1年以上経ったアルコールチェッカーはアテにならない!
実際に筆者がお酒を飲みながら、新旧のアルコールチェッカーの測定値を比較してみました。
その結果、購入から1年以上経ったアルコールチェッカーはアテにならないことが確認できました。
どういうことなのか、これから実際のデータを基に解説していきます。
使用したアルコールチェッカー
今回比較したアルコールチェッカー2種を紹介します。
本来、全く同じ機種同士での比較が望ましいですが、法対応による全国的なアルコールチェッカー不足にて泣く泣く別機種での比較となりました。。
ただし価格帯は同じですので、十分参考にはなると思います。
①旧品:タニタ アルコールチェッカー
古い方のアルコールチェッカーとして利用したのは以下のタニタさんのアルコールチェッカーです。
3年前に購入し、今まで80回くらい利用しました。
価格も比較的手ごろで、利用回数カウント機能や先回測定値メモリー付きですし、電池も切れたことはありません。
使い勝手もよく、スライドして数秒待ち息を吹きかけるだけですぐにチェックできる優れものです。
②新品:オーム電機 アルコールチェッカー
新品として比較したのは、1ヵ月前に購入したオーム電機さんの以下のアルコールチェッカーです。
まだ使い始めたばかりではありますが、ボタンを押して数秒待ち、息を吹きかけるだけで測定でき使い勝手もよいです。
価格も手ごろですのでオススメです。
実際に新旧アルコールチェッカーで検測テストをしてみた結果
では、いよいよ比較実験を行います。
筆者が350mlの缶ビールを飲みながら、定期的に新旧アルコールチェッカーで検測していきます。
飲み始め直後
新品:0.125mg/L
旧品:0.05mg/L
いきなり大きく差が出ました!
旧品は新品の半分以下の数値を示しています。
飲み始めて15分後(缶ビール0.5本)
新品:0.05mg/L
旧品:0.00mg/L
飲み始め直後と比べ数値が落ち着きました。
旧品に至ってはゼロ測定です。。
飲み始めて30分後(缶ビール1本)
新品:0.125mg/L
旧品:0.00mg/L
飲み始めて30分、ちょうどビール一本を飲み終えたところですが、新品アルコールチェッカーでは着実に数値が上がっているのに対し、旧品はゼロ表示のままです。。
ここまで差が出るとは正直、意外でした。
飲み始めて1時間後(缶ビール2本)
新品:0.125mg/L
旧品:0.10mg/L
このあたりでようやく旧品アルコールチェッカーで数値が上がってきました。
飲み始めて1時間30分後(缶ビール2.5本)
新品:0.30mg/L
旧品:0.20mg/L
旧品も数値が上がってきていますが、新品には追従できていません。
飲み始めて2時間後(缶ビール3本)
新品:0.275mg/L
旧品:0.15mg/L
新旧とも少し数値が下がりました。
飲み始めて2時間30分後(缶ビール3.5本)
新品:0.275mg/L
旧品:0.15mg/L
30分前から数値は変わっていません。
飲み始めて3時間後(缶ビール4本)
新品:0.25mg/L
旧品:0.15mg/L
新品はやや数値が変わりました。旧品は1時間前から変わらずの数値です。
呼気中アルコール濃度の変化に対する感度も旧品は低いと考えられます。
まとめ;旧品アルコールチェッカーは測定数値が低く出る!
これまでの実験の結果を以下のグラフにまとめました。
全体を通じて、旧品は新品と比べ測定値が低く出ることがわかりました。
また、新品と比べても変化代が鈍く、3年前のアルコールチェッカーはきちんと計測できていないことがわかりました。
アルコールチェッカーは購入後1年以内のものを使いましょう
今回、購入して3年経ったアルコールチェッカーでは正しく呼気中アルコール濃度を測定できず、値が低く出ることがわかりました。
古いアルコールチェッカーでチェックしたら0mg/Lだったので運転したが、実はアルコールが残っていた・・・なんてことになっては大変です。
もちろん飲んだら乗らない、運転させないのが大原則ですが、飲酒翌朝の運転時などの目安としてアルコールチェッカーを使う場合はメーカーが推奨する1年以内のアルコールチェッカーを使うようにしてください。
飲酒運転により悲しい事故を絶対に起こさないためにも、アルコールチェッカーは定期的に買い替えを強くオススメします!
それでは、最後までお読み取りいただきありがとうございました。