ビジネスでの一人称は、いろいろな言い方があります。私、僕、当方・・・いっぱいあって迷いますよね。
社会人になりたてで言葉の使い方に迷っている方、ベテランだけど今一度正しい日本語を確認したい!という方まで、ビジネスにおける一人称について一緒に見ていきましょう!
ビジネスでの一人称には、どんなものがあるの?
ビジネスでの一人称について、個人と組織それぞれで説明していきます。
個人編
個人は男女とも「私」を使っておけば間違いない
あらゆるビジネスシーンにおいて、「私」は使い勝手が非常に良いです。迷ったら「私」を使っておくのがベターです!
読み方は、「わたし」「わたくし」の二通りありますが、個人的には「わたし」が過度にかっちりせず、オススメです。
距離の近い先輩などは「僕」「自分」などでも可
距離の近い先輩や、仲のいい上司などであれば、「僕」や「自分」でもオッケーです。周りの人の様子を見ながら雰囲気を感じ取ってください。女性であれば、「私」が万能なので良いでしょう。
ちなみに、どんなに距離が近くても、年齢や立場が上の人に「俺」は失礼なので決して使わないように気をつけましょう!
「小生」「小職」は注意が必要!
ときどき一人称に「小生」や「小職」を使っている人を見かけます。なんか知的でカッコいい!と思い、思わず自分でも使ってしまいたくなりますが、小生や小職は目上の人には使ってはいけないので要注意です。そもそもの言葉の意味合いから、同格もしくは目下の人に使う用語なのです。
ちなみに同格もしくは目下であっても、「小職」は官職に就いている人(公務員用)向けなので、民間企業で働いている方は使わないように注意しましょう。
また、「小生」は男性向けの一人称ですので、同格もしくは目下の人相手でも、女性の方は使わないように注意が必要です。
「弊職」という言い方も見かけます。これは目上の人に使っても失礼な用語ではありませんが、もともとが「弊社」と「小職」を合わせた造語だとも言われていますので、正しい日本語を求められるビジネス文書などでは、使用しないほうがよいでしょう。
どうしても「私」以外の一人称を使いたければ・・・
「私」以外で、目上の方にも使える一人称には、例えば以下のようなものがあります。
当職
当職は、小職の謙譲語ではないバージョンの一人称です。なので、目上の方に使っても失礼とは言えませんが、特にへりくだってないので、厳密には使用を避けたほうがよいかもしれません。
下名
読み方は「かめい」です。こちらはへりくだっている表現になっていますので、目上の方に使うのも問題ありません。が、堅苦しくなりすぎますし、「か・・・下名!?」とビックリされてしまうかもしれませんので、雰囲気を見ながら使ってください。ちなみに、私は10年以上のビジネス生活で使ったことがありません!笑
組織編
社外の方に対しては「弊社」「弊方」が丁寧でベター
社外の方に対して最も丁寧で通りもいい組織を指す一人称は、「弊社」(へいしゃ)や「弊方」(へいほう)です。
得意先の企業や、まだ取り引きが始まって間もないお客様などに対しては、「弊社」「弊方」などを使うのが吉です。
ちなみに、あなたの所属企業が銀行であれば「弊行」、会計事務所などであれば「弊事務所」など、「弊〇」の〇の部分はあなたの所属する組織によって変えていきましょう。
迷ったら、「弊方」としておけば間違いないでしょう。
社外の相手で、距離が近ければ「当方」「当社」でも可
やり取りをする相手が、比較的信頼関係のある社外の方なら「当方」や「当社」などでも可です。
また、クレームなどを入れたいときなどに「弊社」だとへりくだりすぎていて違和感がある場合は、あえてこの「当方」などを使うのも有効です。
弊社のときと同様、「当〇」の〇の部分はあなたの所属する組織によって変えていってくださいね!
社内でのやり取りの際には「我々」「私ども」などを使う
先述の「当方」などを社内同士で使っている例もよく見かけますが、厳密には「当方」は全く異なる組織間でのやり取りに用いますので、少し違和感があります。
社内同士の別部署とのやり取りなどは、「我々」「私ども」「私たち」「こちら」などを使いましょう。
ちなみに個人的には、大企業では別部署が別会社ほど距離が遠いこともままありますので、「当方」を使っていたりもします。
ま と め
ビジネスで使う一人称について、個人・組織それぞれでの言い方についてまとめました。
間違った使い方をしていると、常識のない人だと思われてしまいますし、間違いを意外と指摘してくれる人って少ないです。。
新社会人の方や、人が使ってる一人称に疑問を持った方はこの記事を見て明日から正しい一人称を使ってください!ぜひ知人にも教えてあげてくださいね。
それでは、最後までお読み取りいただきありがとうございました。